トップページ > 出生前診断

出生前診断

※当クリニックでは現在分娩の取り扱いはありません。

※全ての出生前診断の実施に際して出生前遺伝カウンセリングが必須です。(※要予約)


胎児ドック(※要予約)

妊婦健診時の「通常超音波検査」で何らかの異常を認めた場合に、胎児形態異常診断を目的とする「胎児超音波検査」で診断するのが一般的ですが、通常超音波検査でお子さまの異常に必ず気付けるとは限りません。超音波装置の性能・超音波検者の技術・外来診療の時間的制限などの影響で発見率が大きく変化するのが実情です。

当クリニックの副院長は大学病院で胎児診断に携わり、数多くの疾患を見抜いて総合周産期施設と連携し、間接的に数多くの命を救ってきました。生まれつきの疾患の全てが出生前に見つかるわけではなく、決して助からない疾患が見つかる子もいます。一方で早期の適切な管理や治療によって命が助かる疾患が見つかる場合があるのです。

「おなかの子どもは五体満足で健康に、無事に生まれてほしい。
でもこの子に何か病気があるのなら、それも受け止めて育てたい。」


あるご夫婦の忘れられない言葉です。
お子さまの成長や発達を心配されるご夫婦の「子どもに何かあれば教えてほしい。」というご期待に応えたい。胎児診断に精通した専門医が精密検査を可能にする超音波装置を用い、十分に時間をかけてお子さまからのからだ全体を詳しく調べます。私たちはご夫婦の不安や葛藤と向き合い、これをできるだけ取り除くために尽力します。


胎児ドック・診察プラン


①頸部透瞭像(NT)測定(妊娠11週0日~13週6日:妊娠12週以降を推奨

頸部透瞭像(胎児のくびの後ろの皮下組織の厚さ)を正確に計測します。分娩時の年齢と総合して胎児染色体疾患(ダウン症候群・18トリソミー・13トリソミー)の確率を計算します。検査当日にレポートを作成して結果をご説明します。
※正確な測定のために5分前後(最大30分)かかります。


②妊娠初期胎児超音波スクリーニング(妊娠11週0日~13週6日:妊娠12週以降を推奨

頸部透瞭像(NT)・胎児心拍数・鼻骨形成・三尖弁血流波形・静脈管血流波形を正確に評価します。分娩時の年齢と総合して胎児染色体疾患(ダウン症候群・18トリソミー・13トリソミー)の確率を計算します。評価項目が増えるため①より計算精度は高いです。検査当日にレポートを作成して結果をご説明します。
※評価できる範囲で、頭蓋冠・顔面角・大脳・小脳・脳室・脈絡叢・下顎骨・心臓(四腔断面像・三血管像)・胃泡・横隔膜・腹部臓器・四肢・脊椎・臍帯や胎児水腫所見などを同時に評価します。


③中期胎児超音波スクリーニング(妊娠25週0日~27週6日

胎内管理・治療、経腟分娩時の胎児心拍数モニタリングの慎重評価、帝王切開分娩、出生後の管理・治療などを要する胎児疾患を中心に全身検索します。検査当日にレポートを作成して結果をご説明します。

1)全身:推定胎児体重・プロポーション(全身のバランス)・胎児運動・骨格(脊椎・骨盤・四肢)

2)頭部:頭蓋冠・大脳・小脳・脳室・脈絡叢・眼球・耳介・鼻骨・口蓋・口唇・下顎骨

3)心臓: 四腔断面像・大血管交叉・流出路・三血管像・三血管気管像・大動脈弓・動脈管弓

4)胸部:(心臓以外)肺・食道・甲状腺・胸腺・気管支・肋骨

5)腹部:横隔膜・胃泡・脾臓・肝臓・胆嚢・副腎・腎臓・腸管・膀胱・腹壁・肛門管・外性器

6)血管:腹腔内臍静脈・静脈管・下大静脈・上大静脈・奇静脈・臍動脈

7)胎児付属物ほか:胎盤・臍帯・羊水・胎児水腫所見

8)希望者のみ:経腟超音波像で前置胎盤・前置血管・子宮頸管長(早産徴候)を追加評価

※妊娠25週未満や妊娠28週以降の診察はご相談ください。


④胎児超音波検査(※セカンドオピニオン:妊娠週数を問いません)

他院通院中に胎児異常を疑われた・認めた場合の二次検査です。診察後に当クリニックの見立てをご説明し、かかりつけ医や高次施設と方針を相談します。(※できるだけかかりつけ医の紹介状や異常を示唆する写真をお持ちください。)


全ての胎児異常がわかる検査ではありません。
※他院通院中や多胎妊娠でも胎児ドック受診を承っています。
お子さまの姿勢などの影響で複数回の診察を要する場合がありますのでご了承ください。

※副院長の所有医療資格(胎児診断に関連するもの)

・専門資格:産婦人科専門医・周産期(母体・胎児)専門医・超音波専門医・臨床遺伝専門医

・指導資格:産婦人科指導医・周産期(母体・胎児)指導医・超音波指導医

・認定資格:FMF(英国胎児医学財団)妊娠初期胎児超音波認定者(NT・NB・FA・TR・DV)

妊娠中期・母体血清マーカーテスト(クアトロテスト)(※要予約)

母体血液中のがん胎児性蛋白(AFP)・ヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)・E3(エストリオール)・インヒビンAの濃度を測定し、お子さまが21トリソミー・18トリソミー・神経管開存症に罹患している「確率」を計算する検査です。検査可能な時期は妊娠15週0日~17週6日で、検査後7〜10日ほどで結果が判明します。

検査結果は確率であり、確率が高くても異常がない(偽陽性)場合や、確率が低くても異常がある(偽陰性)場合があります。確定検査である羊水染色体検査と違って検査による流産の危険性はありませんが、上記の異常が本当にあるのかは確定されません。羊水検査を受けるべきか迷っている場合や、妊娠初期胎児超音波スクリーニングなどで異常を認めなかった場合の補助として検討されます。
 ※双胎妊娠でクアトロテストを実施する場合は18トリソミーの確率は計算できません。



羊水染色体検査(※要予約)

超音波ガイド下に下腹部に針を刺して羊水を採取(羊水穿刺)し、羊水中の胎児細胞を培養して染色体数や構造を調べる検査です。お子さまが染色体疾患(染色体数の異常である異数体や、欠失・重複・逆位・転座などの構造異常)にかかっていないかがわかります。検査可能な時期は妊娠15週0日以降で、検査後2~3週間ほどで結果が判明します。

医学的な理由で検査できない場合があり、状況に応じて検査中止・延期・再検査を検討します。子宮に針を刺すため、一時的な穿刺部の疼痛や子宮収縮感が生じます。低頻度ですが、感染・破水・出血・胎児胎盤損傷・羊水塞栓・流産などの合併症を生じる場合もあります。調べる対象は染色体疾患のみであり、全ての異常がわかる検査ではありません。



遺伝相談(※要予約)

妊娠に関するご質問を中心に全般的なご相談を承ります。ご相談の内容によって詳細な家系図の作成・最新のエビデンス調査(医学論文の取り寄せや医学書籍の読み比べ)・他科の専門医師のコンサルトなどが必要になるため、複数回に渡って遺伝カウンセリングを実施する場合がありますのでご了承ください。


相談例



・現在妊娠8週で34歳ですが、35歳で出産する予定です。高齢妊娠の影響を知りたいので教えてください。
 ⇒年齢因子の影響に関するご相談のみをご希望であれば即日対応可能ですが、具体的な影響があるかを調べるには初期胎児超音波スクリーニングを含めた診察も検討されます。

・妊娠が判明する前にレントゲン写真を撮りました。妊娠に影響している可能性がどれくらいあるかを知りたいです。
 ⇒妊娠何週何日に、どこにどんなレントゲン撮影を行ったか(単純撮影・CT撮影・透視検査など)などで影響する確率は異なりますので、これをお調べの上でご相談ください。

・自分の家系で脳の病気の親族がいるのですが、胎児に遺伝する可能性がどれくらいあるかを教えてください。
 ⇒診断根拠を含めた正確な病名と詳細な家系図の作成が必須です。遺伝する可能性が高い疾患であれば両家の家系全体の問題に発展する可能性もあり、慎重な対応を要します。

・現在ほかの病院で妊婦健診を受けています。胎児にNTがあるから羊水検査を受けるようにといわれました。
 ⇒NTは年齢や厚さによって意義がかわる指標であり、適切な妊娠週数で正確な断面で測定されていなければ過大(小)評価につながります。当クリニックで再評価も可能です。