※避妊や月経移動に関する診療は、全て自由診療です。
①低用量ピル(経口避妊薬) 自由診療
女性による積極的な避妊法です。卵胞ホルモンと黄体ホルモンが含まれ、「子宮内膜を薄くする」 「子宮頸管粘液を変化させる」 「排卵を抑制する」 「卵管の線毛運動を抑制する」 といった複合作用によって避妊効果をもたらします。
期待されるメリット
●正しく服用すれば避妊効果はほぼ100%です
●生理の痛みや出血量が軽く、期間が短くなります
●肌あれやニキビ、多毛症が改善します
●子宮内膜症や子宮腺筋症の症状を和らげます
●服用開始日を調整して生理予定日を調整できます
●自分のタイミングで開始 (中止) できます
|
●生理周期が28日型に安定します
●生理前の体調不良 (月経前症候群) が少なくなります
●血管運動神経障害 〔ほてり・のぼせ・冷え性 (冷え症)・異常発汗・動悸など〕 が改善します
●子宮体がん・卵巣がん・大腸がん・良性乳腺腫瘍・骨粗鬆症・関節リウマチのリスクが下がります
|
当院で取り扱っている低用量ピル
体調の変化が起こりにくく肌の美容効果を実感しやすいですが、不正性器出血は起こりやすいです。

ファボワール28
配合量を性周期に合わせてあるため体調変化の可能性がありますが、不正性器出血は起こりにくいです。

ラベルフィーユ28

トリキュラー28
●毎日一定時刻に服用する必要があります
●飲み忘れによる避妊失敗のリスクがあります
●公的医療保険の適用がないため自由診療です
●定期的に通院して処方を受ける必要があります
|
●血栓症・脳卒中・脳梗塞・心筋梗塞・乳がん・悪性黒色腫・子宮頸がんのリスクが上がります
●性行為感染症の予防効果はありません (コンドームの併用をおすすめします)
|
●初経発来前
●50歳以上または閉経後
●低用量ピルに対する過敏性素因
●診断の確定していない異常性器出血
●妊娠中・妊娠の可能性がある・授乳中
●35歳以上で1日15本以上の喫煙
●4週間以内の手術予定がある
●手術後2週間以内 (45分以上かかる手術)
●出産後4週間以内
●長期安静臥床している
●重症高血圧症 (血圧 160/100 mmHg 以上)
●危険因子 (高齢・喫煙・糖尿病・高血圧ほか) のある脂質代謝異常
|
●現在の乳がん・子宮体がん・子宮頸がん (疑い含む)
●深部静脈血栓症・血栓性静脈炎・肺塞栓症・脳血管障害・冠動脈疾患 (既往や抗凝固療法中を含む)
●前兆 (閃輝暗点・星型閃光など) を伴う片頭痛
●肺高血圧症や心房細動を合併する心臓弁膜症
●亜急性細菌性心内膜炎の既往がある心臓弁膜症
●血管病変 (腎症・網膜症・神経症など) を伴う糖尿病
●血栓性素因がある
●抗リン脂質抗体症候群
●重症の肝機能障害 (急性ウィルス性肝炎・重症肝硬変ほか)・肝腫瘍 (肝細胞癌・肝細胞腺腫ほか)
●妊娠中に黄疸・持続性皮膚掻痒症・妊娠ヘルペスを発症した既往がある
|
●40歳以上
●喫煙者
●肥満・過体重 (体格指数30以上)
●乳がんの既往がある
●家族に乳がん患者がいる
●BRCA1/BRCA2変異がある
●乳房にしこりがある
●家族に血栓症の罹患者がいる
●表在血栓性静脈炎
●前兆を伴わない片頭痛
●軽症高血圧症 (140/90 mmHg 以上)・高血圧症や妊娠高血圧症候群の既往
●症状のある子宮筋腫
|
●子宮腟部上皮内腫瘍 (CIN)
●てんかん
●テタニー
●心臓弁膜症・心疾患
●糖尿病・耐糖能異常 (疑い含む)
●危険因子 (高齢・喫煙・糖尿病・高血圧ほか) のない脂質代謝異常
●ポルフィリン症
●肝機能障害・肝腫瘤 (限局性結節性過形成ほか)・胆石症
●腎疾患 (既往含む)
●炎症性腸疾患 (クローン病・潰瘍性大腸炎ほか)
|
②子宮内システム 要予約自由診療
女性による積極的な避妊法です。黄体ホルモン (レボノルゲストレル) を持続的に放出する子宮内システム (ミレーナ:バイエル薬品) を子宮内に挿入します。これは 「物理的に着床を妨げる」 「子宮内膜を薄く維持する」 「子宮頸管粘液を変化させる」 といった複合作用で避妊効果をもたらします。排卵は正常に起こる場合があるため、これに伴う体調変化は挿入前と同様に自覚される可能性があります。
期待されるメリット
●子宮内システムの成分に対する過敏症
●診断の確定していない異常性器出血
●妊娠中・妊娠の可能性がある
●性器がん (疑い含む)
●黄体ホルモン依存性腫瘍 (疑い含む)
●子宮形態異常 (子宮内腔の変形を伴う子宮筋腫や子宮奇形など)
●著しい子宮位置異常
●過去3ヵ月以内の性行為感染症 (細菌性腟炎・カンジダ症・再発性ヘルペスウィルス感染症・B型肝炎・サイトメガロウィルス感染症除く) の既往がある
|
●現在の性器の感染症 (カンジダ症を除く)
●頸管炎または腟炎の症状がある
●再発性または現在の骨盤内炎症性疾患
●過去3ヵ月以内の分娩後子宮内膜炎または感染性流産の既往がある
●異所性妊娠 (子宮外妊娠) の既往がある
●子宮内システムまたは子宮内避妊用具の挿入時または頸管拡張時に、迷走神経反射を起こした既往がある
●重症の肝機能障害 (急性ウィルス性肝炎・重症肝硬変ほか)・肝腫瘍 (肝細胞癌・肝細胞腺腫ほか)
|
●出産経験のない女性
●授乳中
●先天性心疾患・心臓弁膜症
|
●糖尿病 (疑い含む)
●肝機能障害
|
●(大量の) 不正性器出血
●挿入後数か月以降に、生理の時期以外で持続的な不正性器出血がある
●生理や不正性器出血の出血量が増加している
●前回の生理から6週間以内に生理が起こらない
●吐き気・おう吐・食欲不振などの妊娠を疑う症状がある
●下腹部痛を伴って生理が遅れている
●性交痛・性交後出血・性交時違和感
●おりものの変化や外陰部のかゆみがある
●(発熱を伴う) 下腹部痛や腰痛がある
●持続性の、または急性の腹部膨満感や下腹部痛 (圧痛) がある
●性交時にパートナーが子宮口の除去糸に触れ、陰茎痛を訴えている
●下肢の痛み・むくみ・突然の息切れ・胸痛・強い頭痛・急性の視力異常・著しい血圧の上昇などがある
|
自由診療費用のご案内
一般避妊法の種類 | 税抜き費用 | 税込み費用 | |
---|---|---|---|
低用量ピル(経口避妊薬)〔一か月分〕 | 2,500円 | 2,750円 | |
子宮内システム(ミレーナ) | 〔新規〕(※挿入料含む) | 50,000円 | 55,000円 |
〔交換〕(※挿入料含む) | 55,000円 | 60,500円 | |
〔抜去〕 | 5,000円 | 5,500円 |
※子宮内システムの交換や除去が困難なときは、頸管拡張や静脈麻酔を併用して行います。
妊娠を希望していないのに避妊に失敗したり、ご事情によって避妊しなかったり (できなかったり) したときは、性交後 72 時間以内にアフターピルを服用すると妊娠を回避できる確率が上がります。性交後の服用が早いほど避妊効果が高くなるため、できるだけ早めのご来院 (性交後 24 時間以内) をおすすめします。
レボノルゲストレルによる緊急避妊は、従来の中用量ピルによる緊急避妊と比べて副作用は少なく、避妊効果が高く、一回のみの服用で避妊効果をもたらします。副作用は頭痛・吐き気・嘔吐・倦怠感・眠気・不正性器出血などです。
自由診療費用のご案内
緊急避妊法の種類 | 税抜き費用 | 税込み費用 |
---|---|---|
アフターピル (レボノルゲストレル 1.5 mg 一錠) | 9,000円 | 9,900円 |
※避妊や月経移動に関する診療は、全て自由診療です。
中用量ピルや低用量ピルを工夫して服用すると、旅行・試験・試合などの生理になりたくない期日に生理がこないように調節できます。最終月経日と次回月経予定日、生理になりたくない期間をお調べの上でご来院ください。
①生理を早くしたいとき 生理周期の3~5日目から中用量ピル (プラノバールなど) または経口避妊薬 (ファボワールなど) を 10 日間以上服用します。
②生理を遅らせたいとき (排卵前) 生理周期の1~7日目から中用量ピル (プラノバールなど) または経口避妊薬 (ファボワールなど) を開始し、遅らせたい時期まで服用します。
③生理を遅らせたいとき (排卵後) 妊娠の可能性がないことを前提に、次回生理予定日の5~7日前から中用量ピル (プラノバールなど) を開始し、遅らせたい時期まで服用します。
※月経移動は正しい服用調整が必要です。時間的な余裕がなければ理想的な服用調整が困難になるかもしれません。できるだけ時間的余裕をもってご来院ください。特に次回生理予定日直前の服用は効果が期待しにくいです。
※中用量ピルは経口避妊薬よりも吐き気やおう吐などの副作用が強く出やすい薬剤です。低用量ピルを服用できなければ中用量ピルも服用できない場合が多いのでご注意ください。
自由診療費用のご案内
税抜き費用 | 税込み費用 | |
---|---|---|
月経周期調節 (月経移動) 処方+指導 | 3,000円 | 3,300円 |